オーストラリアで体験したマッサージ
WATSUと呼ばれるセラピーをご存知ですか?
The most advanced aquatic bodywork in our time
世界でもっとも進化したアクアセラピーWATSUは、日本の経絡療法をアメリカで教えていたハロルド・ダール氏が、1980年、その理論を水中に応用して生み出されました。「ワッツ」の名前は、そのルーツに由来して、water + shiatsu を省略してWATSUと名付けられました。
WATSUはその後ヨーロッパに伝わってスパや医療分野に活用されると、中南米、中東、アジア、そして日本へと伝わりました。現在では世界40カ国以上でスパ産業をはじめ、医療や福祉の分野でも活用されています。これまでにWATSUを受けた方の感想のまとめ
・リウマチなどの慢性痛が改善
・全身の骨格が整えられる
・筋肉がとてもリラックスする
・呼吸が深く楽になる
・視界が広く明るくなる
・脳の疲れを感じにくくなる
・心が広く優しい気持ちになる
私も、オーストラリアのバイロンベイにいた時に、彼女の動画を見てとても興味が湧いたのでWATSUを受けに行きました。
水中だと、自動的に力が抜けるせいか、身体を支えているコアマッスルが簡単にゆるむ感覚がありました。骨のアライメントも無理な力など必要なく、パキパキと音を立ててこわばりが解けたのにも気づきました。
水中の浮遊感の中で優しくゆるやかにマッサージ、ストレッチされる感覚は、陸上でのトリートメントでは考えられないほど極楽で、水中のテクニックなんかはまるで自分が魚にでもなったような、究極なリラクゼーションを得られました。
それは、施術している人も、やっている間、全然疲れないんだそうです。
施術している人たちも癒されて、気持ち良いみたいです!
ぜひともこれは習いたい!と思い、彼女の指導のもと、VISAの期限も迫っていたので、残り少ないオーストラリアの滞在の中で、2回だけでしたが、レッスンを受けました。
大親友のインドネシア人、Yulisがモデルに付き合ってくれました。
WATSUを体験して深いリラクゼーションを得ると共に、あることに気付きます。施術が始まると、すぐさま耳の中に水が入ってきて、一瞬のうちに、無音、静寂の世界に包まれます。
驚いたのは、あぁ、私たちは普段、どれだけ多くの音に囲まれて、さらされて生きている、生活をしているのか、ということです。
『Doing』から『Being』『Being』から『Co-Being』へ施術者というのは、なにかと「からだを治す」「良くする」とクライアントの身体を「操作」することに注力しがちです。WATSUの思想は「やる」ことから「存在する」、そして「共になる」へと高まります。
水と心と身体の「一体感」がもっとも重要な要素です。良いWATSUはセラピストが消えると言われます。クライアントと一体となり、水と一体となると、セラピストはクライアントの意識から消えるのです。WATSUの教育には他の手技療法にも心理的なセラピーにも通じる、セラピストとしての大切な要素がたくさん詰まっています。WATSUがセラピストのためのセラピーと言われるゆえんはそこにあります。